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更新日:2023.10.18

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「オートエモーションコンバート璃奈ちゃんボード」玩具開発ブログ


皆様こんにちは!玩具版「オートエモーションコンバート璃奈ちゃんボード」の企画開発担当をしています、フナセンと申します。(ラブライバーです。)

最初に・・・初報で「夏予約⇒冬お届け」と予告していましたが、「秋受注⇒初夏お届け」というスケジュールになってしまいました…。すみません、あと半年とちょっとお待ちください。時間をかけて、バンダイの「なりきり玩具」のノウハウをふんだんに詰め込んだ本気の璃奈ちゃんボードの開発に取り組み中です。

そして早速ご予約頂きました皆様、ありがとうございます!
本ブログでは、予約ページには収まりきらなかった商品の細かな情報や開発裏話などを紹介していきます。
購入を検討されている方の参考にして頂ければ幸いです。

■外観デザインについて
今回の外観は、「TVアニメ版」の方を再現したデザインにしています。つまり「ツナガルコネクト」時のものですね。設計に着手するにあたり、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS版」(以降、スクスタ版)のデザインとどちらにしようかというのが、初手でぶつかった悩みでした。スクスタ版とTVアニメ版ではボード部分の縦横比が違っていて、TVアニメ版の方が縦方向に少し短いようでした。衣装によってボードの装飾も変わり、それは個々人が商品に対してアレンジを加えられますが、ボードの骨格となる部分はいじりようがありません。
熟慮の上、今回の商品企画で一番やりたかった、『「ツナガルコネクト」の楽曲にのせたMVの表情再現』を目指し、TVアニメの中の璃奈ちゃんボードを3次元で徹底再現しようと、TVアニメ版を選択しました。

またスクスタ版ですと曲ごとに衣装が変わり、ボードの色も猫耳の有無もガラッっと変わっていましたが、TVアニメ版ではほとんどの曲で同じ造形・色のボードを付けていました。ので、この1台で多くの楽曲用のボードとして扱うことができます。(猫耳をカットすれば「ENJOY IT!」ver.にもなりますね。)例えば自身で「夢がここからはじまるよ」などの楽曲をCD等で再生しながら、この璃奈ちゃんボードで表情を変えて遊んでみるのも、作品の雰囲気を再現できるのではと思います。


さらにTVアニメでは「TOKIMEKI Runners」も披露されましたが、そのときのボードは耳部分が花柄になっていました。そちらの再現用に、今回差し替え花柄パーツを付属させています。この耳パーツを外すと電池ボックスが中に入っているので、どのみち外すパーツになることから交換を兼ねられるということで追加しました。ただ作中では花柄だけでなく、カチューシャの左側部分に3つの装飾パーツがあるのですが、今回そちらはパーツ収録しておりません。カチューシャパーツにそれを着脱できるようにすると、差し込み穴を開けねばならず、元の外観を損ねることになるからです。他の方法としては別のカチューシャパーツをつけるか、立体シールを貼るか、など考えられますが、コストや素材面の問題で断念しました。(軟質プラ素材にはシールは貼れませんので。)

▼耳パーツを外すとこんな感じになっていて、電池ボックスがあります。


▼額をナナメから見ると穴が見えますが、この奥にスピーカーが入っています。額から声が出ます!
 

その上でサイズ基準をどうするかですが、恐らくファン層的には男性の方が多く購入されるのかなと思いつつも、やはり概念としては劇中の璃奈ちゃんボードがそのまま現実に具現化したものであるべき、ということからあくまで女性サイズとして作ることにしました。日本人の成人女性の頭部サイズ平均値を調べ、それに璃奈ちゃんボードを重ねたとき、設定デザインのように下アゴが少し見えて、眉毛まで隠れている、というサイズで設計しました。(ちなみに設計担当もラブライバーです。)

じゃあ男性はどうするかということで・・・
■サイズ調整機能を搭載
①カチューシャの上下調整(下記のように上にずらせます。)
 
穴をずらして組んでいくことで、最大3cmほど上に広げられます。

②サイドの拡張
 
内側にあるネジを緩めて、サイドパーツを外側に引っ張り、再びネジを止めるということをすれば、横方向にスライドして計2cmほど広がります。さらにこのL字に折れ曲がったヒンジ部分にはHDPE(高密度ポリエチレン)を採用しましたので、外側方向に、ハの字に少し広げることもできます。材料も、軟質素材でありつつ、硬さのあるものになるので、つっぱって、うまい具合に頭部を左右から抑えにいく力も発生します。

③後頭部止めベルトの調整
 
後頭部には、長さを調整できるポリエステル製の帯があります。こちらをきつく縛ることで、璃奈ちゃんボードが前方にたれ落ちることを防ぐことができます。
ただしこの帯は作中ではついていないので、取り外せるように設計しました。被らずに飾るときは、これを外すとより見た目が良くなります!

 このような調整によって、おおむね男性も問題なく装着できると思います。

■視界について
ゼロです。
これはすみませんがご了承ください!ボード内部に168個のLEDを並べる基盤やスピーカー、音声再生ボタンが入るほか、(後述しますが)より多くの多種多様な頭部サイズにフィットするようクッションやシリコン製鼻パットを取り付けるスペースにもなっているので、覗き穴を開ける余地がありませんでした。
またマスプロダクトのため金型を用いてプラスチック成型するのですが、無数の極小の穴をあけるのは金型破損に繋がるので非常に困難ということで、強度の確保も考慮してこの設計にしました。
その代わり、穴の開かない外観になるので、ボード部分に罫線を特殊プリント手法で印刷し、外から見たときのビジュアルの完成度を上げる方向に舵を取りました。
 
作中設定のようにどこかにカメラをつけて、内部にモニターを配置できれば完全な璃奈ちゃんボードになるのですが、おもちゃの領域を超えるので、技術のある方はぜひそんな改造もしてみてください。

■LEDボードについて
TVアニメ1期第6話を見るに、ボード部分は設定的に液晶ディスプレイが使用されているようなのですが、もちろんそれにすると金額がとんでもないことになるので、自作されている皆様と同じように、LEDで表現することにしました。
168個という数は、スクスタ・TVアニメ、各MV、その他版権イラストの表情を確認し、使われている箇所を集計して決めています。おそらくほぼほぼカバー出来ているのではと思っています。結果的に、バンダイから発売する玩具の中で最も多いLED数を使用する商品となりました…!
10/17放送の虹ヶ咲生放送をまだご覧になっていない方は、51:50あたりから璃奈ちゃんボードの紹介が始まりますので、ぜひご覧頂きたいです。こちらを見て頂ければ、LEDの数の恩恵がそのまま商品の魅力になっていることが分かると思います。


ちなみにこのLED、すべてフルカラーLEDを使用しているのですが(今回のものはコスト的に単色と差が無かったので。)、璃奈ちゃんボードは設定として他の色にはならないので、マゼンタ単色で発光するのみにしています。ただし・・・スクフェス2のロード画面でたまに出る「璃奈ちゃんビーム!」は、目が虹色に光ってビームをしていました。「璃奈ちゃんビーム」のボイスも収録されていますので、こちらが鳴るときだけ、目がフルカラー発光するようにします!


■璃奈ちゃん音声について
今回、天王寺璃奈役・田中ちえ美さんによる録り下ろしボイスを150種以上収録しました!この150種の約9割が「璃奈ちゃんボード、〇〇」という表情台詞です。台本を作るにあたり、スクスタのほぼ全シナリオ(キズナ・サイド・毎日劇場含む)・TVアニメ・にじよん・ドラマCD・生放送スペシャルドラマ・ライブ幕間ドラマ・書籍etc…を確認し、リストアップした上で、版権元である公式さまと協議を経て今回の収録ワードを選出しました。ボタン操作で表情ボイスが順番に鳴ったり、曲のみが鳴るボタンがあったり、はたまたそれ以外の台詞が鳴ったりなど、多様な遊びが楽しめます。
昨日の生放送でも「コーレスの再現遊び」を紹介しました。その他、TVアニメ1期第6話の、ツナガルコネクトの前後にある台詞も入っていますので、効果音も含めて劇中を完全再現できます。さらにTVアニメ2期第13話で璃奈ちゃんボードが故障したときの音声と演出を楽しめたり・・・など、ボードに関わる描写を再現する遊びをたくさん搭載しました!

■楽曲収録について
なんと7曲もの音楽が入ります!璃奈ちゃんのソロ楽曲は、最新アルバムの「私はマグネット」も含めてすべて入りますので、現時点での集大成アイテムになっていると思います。そして7つ目には、虹ヶ咲を象徴する楽曲「TOKIMEKI Runners」を入れました。TVアニメ版でも歌っていましたし、今回のTVアニメ版造形としてもピッタリな収録です!ただしTVアニメとは異なり「12人ver.」の方をセレクトしました。璃奈ちゃんファンだけでなく、虹ヶ咲全体のファン・他メンバーのファンの方にもぜひ手に取って頂きたいです!
こちらの曲と、ボードの表情ですが、劇中再現!をコンセプトに、歌詞にしっかり合わせて口を動かしてくれます。MVで表情が表示されているシーンはそこを再現し、映っていない箇所は今回の玩具で補完します!
「ドキピポ☆エモーション」、「アナログハート」、「TOKIMEKI Runners」はスクスタのMVを参考にし、「ツナガルコネクト」はTVアニメMVを参考にして作成中です。MVの無い楽曲はすべて新規で表情を作りますので、ぜひ楽しみにしていてください!「テレテレパシー」も、こういう商品なので表情を作ってみます。
この、表情と楽曲のリンクは、おもちゃになって眼前で繰り広げられると大きな興奮を味わえると思います。その模様は10/17の虹ヶ咲生放送で披露されていますので、ぜひご覧ください。

■4個×2のボタン
本商品には8個のボタンがあります。が、これは8つの異なるボタンではなく、4種×2のボタンになります。
ボードを未装着状態で遊ぶとき、耳の底面にあるボタンは机に接地してしまい、押せない位置に来てしまいます。ので、ボードの裏面にあるボタンを押して遊びます。
▼下記の4つがボタンです。


逆に装着中はこのボタンが押せません。そのとき、耳当ての底面にあるボタンを押します。左右それぞれに2個ずつ配置しています。役割は同じになります。

▼底面に2つのボタン×左右

※この写真のクッションは仮のもので、実際は外皮が布製のグレー色になります。(合皮だと経年劣化でボロボロになりやすいので)

■無音モードで遊ぼう!
電源スイッチは左右2方向にONできるようになっており、片方が「無音モード」になります。
無音モードになったら、璃奈のセリフだけでなく楽曲も鳴らなくなります。各ボタンの役割が変わり、4つのボタンを「喜・怒・哀・楽」の4つに分類し、それぞれのベクトルの感情の表情が、押す度に順番に表示される予定です。
今自分がどんな表情にしているかは見えないので、事前に表情の順番を覚えてもらう必要がありますが、慣れたら自分の声と表情をリンクさせて楽しめると思います!

また、もしも璃奈ちゃんボードをイベント会場等に持っていって光らせたいときは、「音声有りモード」ではなく、「無音モード」にして光らせるのがよいです。(不意の場面で音声を鳴らさないように。)周囲に迷惑をかけない節度ある扱い方で、いろいろな場面でお楽しみください。その際、前が見えないので、事故にならないようにご自身や周囲への安全確保もお願いします。基本的には視界の無い商品ということで、装着して動き回ることは避けていただければと思います。

■展示告知
最後に告知です。
今週末、10月20日(金)~22日(日)の3日間に東京・秋葉原UDXにて開催される、バンダイのなりきり玩具の展示イベント「NARIKIRI WORLD 2023」にて
「オートエモーションコンバート璃奈ちゃんボード」の最速展示を行います。

いろいろなキャラクターのなりきり玩具の見本市みたいなイベントで、主に特撮が多いですが、「ラブライブ!シリーズ」以外にも様々なアニメのなりきり玩具が展示されています。お時間ある方はぜひ足をお運びください!

今回のブログは以上です!オートエモーションコンバート璃奈ちゃんボードを宜しくお願いします!

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