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更新日:2023.09.15

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「COMPLETE STYLE GIGANTIC牙狼剣」           雨宮慶太監督インタビュー

●牙狼剣のデザイン的なこだわりは?
雨宮◉ガロのデザインは他の魔戒騎士の鎧も含めてすべて自分でデザインしましたが、各アイテムや文様などはチームで手分けしてクリンナップしたものが決定デザイン画となります。僕が最初に描いた牙狼剣は元デザインの牙狼が片手持ちしている剣です。鎧同様に細かい紋様やエンブレムが施された美しい剣を目指しました。


●今回の商品「COMPLETE STYLE GIGANTIC牙狼剣」の監修はいかがでしたか?
雨宮◉牙狼剣の決定稿はプレックスでクリンナップして頂きました。だけど、そのまま劇中に出ているわけではないんです。撮影の際に、デザインを切り貼りしたり簡略化したりして、微妙に変えてあるんですね。劇中に出てきたものでも、アップ用、アクション用、CGの牙狼剣っていうのがあるんですけど、この3つの形が全部(厳密に)イコールではないんです。3つ見比べるとデザインが結構違う。で、今回の僕の役目というのは、アップ用の完全再現とか、アクション用の完全再現とか、3DCGデータを使って忠実に立体化しましたっていうんじゃなくて、劇中に登場した牙狼剣の「印象」を落とし込んだ商品になっているかどうか? っていうところを判断することだと思うんですよね。造形ではこうなってるけど、映像ではハレーションとか効果を足しているので、もっとギラッとした印象が強いよね、とか。
 例えば、(ブレード部分の)刻印に関して言うと、造形物自体はレイアウトがあまり綺麗に入っているわけではないんです。唐草模様と唐草模様の隙間が綺麗にプリントされてなかったり、塗られてなかったりっていうこともあったりするので。それで、牙狼剣をCGにした時に、模様の配置のバランスなんかは綺麗に修正しているんです。他の部分で言うと、柄の真ん中にある三角形の部分(ガロのベルト部にもあるマーク)なんですけど、そこが最初は平面的な造形になっていたので、もっと立体的に、ということはお願いしました。直線的なラインで立体になっているのではなく、横から見ると全体的にふっくらと盛り上がった感じになっているんですね。そういう部分も調整をお願いしました。

■位置調整案

●全長100cmというサイズについては?
雨宮◉プロップだったり、設定から考えると、今回の商品のサイズって小さいように思われるかもしれませんけど、存在感は十分だと思います。牙狼剣って、劇中の設定では魔戒剣から変化したり重さも変わる、不思議な代物なんです。さらに巨大化して「牙狼斬馬剣」になったり(笑)。だから、撮影に使っている(プロップの)サイズが牙狼剣の本当のサイズかって言うとそんなことはないんですね。例えば、ガロが敵と戦う際、相手の懐に入り込むために一瞬だけ剣が小さくなる。で、その瞬間に刃が巨大化して敵を斬るという、そういう解釈で演出している時もあるんですよ。「月虹」(『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』)の時がそうなんですけど、ややこしくなるので、こういうことはあんまり言わないだけで(笑)。とにかく、「牙狼剣」の本当のサイズってないに等しい。サイズを(数値として)提示することが不毛な面もあるんです。なので、今回の「牙狼剣」も、僕の中では「1分の1サイズですよ」っていう気持ちはあるんです。
 
 
●音声内蔵ギミックがありますね。
雨宮◉音声が入っているからこそ、今回は究極の玩具になったと思います。個人的に、1分の1のレプリカってあんまり好きじゃないんですよ。僕が好きなのは玩具。遊ぶであろう人に向けて開発されたプロダクトが好きなんです。バンダイが「牙狼剣」を作るなら、音声は必須。世界で一番面白い玩具を作ってるメーカーなんだから、玩具にするべきなんですよ(笑)。

●最後に、メッセージをお願いします。
雨宮◉原型の段階からすごくよく研究されていましたが、さらに細かい修正を経て、理想に近いものに仕上がったと思います。今、ガロの商品がたくさん出ているような状況ではありませんが、この商品が支持されると、作品としては新しい流れも出てくるかもしれないので、今でも『牙狼〈GARO〉』を応援しているっていう方は、是非とも購入の検討をお願いします。


「CSG牙狼剣」雨宮慶太監督インタビューは、
フィギュア王 No.308(9月26日発売予定)にも大ボリュームで掲載! 作品の裏話も満載で必見です!!



© 2005 雨宮慶太/Project GARO
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